【最高傑作】ゼンハイザー MOMENTUM True Wireless 3 レビュー|圧倒的音質の完全ワイヤレスイヤホン

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ドイツの名門オーディオメーカー「SENNHEISER(ゼンハイザー)」から、2年ぶりに待望のフラッグシップ機「MOMENTUM True Wireless 3」が発売されました。

「音質を損なうレベルのノイキャンはかえってマイナス」というコンセプトから、あえてANCを控えめにすることで高音質を実現していた従来モデル。

しかし、今作はDSPチップを追加することで同社最高クラスのノイズキャンセリングと高音質を両立。待望のワイヤレス充電にまで対応し、MTWシリーズが真の意味で完成形になった感があります。

今回は、メーカー様より先行で1週間お試しさせていただいたので、そんなMOMENTUM True Wireless 3を使った感想、音質など詳しくレビューしていきます。

本記事はSENNHEISER様より商品をご提供いただき作成しています。

目次

ゼンハイザー MOMENTUM True Wireless 3の概要

MOMENTUM True Wireless 3」は、老舗オーディオ機器メーカー「SENNHEISER(ゼンハイザー)」から2022年5月20日に発売されたANC搭載の完全ワイヤレスイヤホンです。

先代機にあたる「MOMENTUM True Wireless 2(MTW 2)」、エントリー機「CX Plus True Wireless」との比較は以下のとおりです。

スクロールできます
MTW 3MTW 2CX Plus
イメージ
接続方式Bluetooth 5.2Bluetooth 5.1Bluetooth 5.2
コーデックSBC / AAC / aptX / aptX AdaptiveSBC / AAC / aptXSBC / AAC / aptX / aptX Adaptive
ドライバーサイズ7mm7mm7mm
ハイレゾ相当音源◯(96kHz/24bit)×◯(48kHz/24bit)
バッテリー(最大)イヤホン:約7時間
ケース込み:約28時間
イヤホン:約7時間
ケース込み:約28時間
イヤホン:約8時間
ケース込み:約24時間
重さ(イヤホン / ケース込み)約12g / 約78g約12g / 約70g約12g / 約47g
防水規格IPX4IPX4IPX4
ワイヤレス充電××
装着検出機能
ANC
外音取り込み機能
専用アプリ
マルチポイント×××
通話品質マイク×6基マイク×4基マイク×4基
価格36,300円(税込)21,000円(税込)15,800円(税込)

ワイヤレスイヤホン界の名作と名高いMTW 2から、ANC、音質、ハード、アプリ機能すべてがブラッシュアップされたまさに”完全版”。

本機の大きな特徴は、Bluetoothチップ以外にDAC機能専用のDSPチップを搭載したことで、ゼンハイザー史上最高のノイズキャンセリング、高音質を両立している点でしょう。

その他、LDSアンテナの採用で接続がより安定し、同社初のワイヤレス充電対応、コーデックにaptX Adaptive対応とハード性能ふくめ全方位アップデートされています。

ラインナップは、ブラック、ホワイト、グラファイトの3色展開。ブラックとグラファイトが5月20日に先行して発売し、ホワイトは夏以降の発売になるとのことです。今回は、ブラックを送っていただいたので、そちらを使ってレビューしていきます。

外観と基本性能チェック

内容物は、イヤホン本体、USB-C to Aケーブル、イヤーピース4ペア、イヤーウイング3ペア、取扱説明書の5点です。

シリコン製のイヤーピースが、XS/S/M/L(Mは本体装着済み)の4サイズ付属します。最近よく見る楕円形ではなくノーマルの真円形状。

グリップを向上させるイヤーフィンもS/M/L(Mは本体装着済み)の3サイズ付属します。

充電用のUSBケーブルは短めのType Cケーブルが付属。端子部分のゼンハイザーのロゴがカッコいい。

こちらがケース本体。従来モデルお馴染みのファブリック素材。傷が目立ちにくく指紋もつかないので個人的にこの加工が好みですね。

ケースサイズは約45 x 70 x 35mmとワイヤレスイヤホンの平均的なサイズ感。ファブリック加工のおかげで滑りにくく、手の収まりは良い感じです。

MTW 2と並べると確実に小型化しているのがわかりますね。

ちなみにAirPods Proと比べるとこんな感じ。MOMENTUM True Wireless 3の方が全体的に一回り大きいサイズ感。

充電ポートは、汎用性の高いUSB Type-Cに対応しています。

再生時間はイヤホン単体で最大7時間、ケース込みで最大28時間と、ANC付きモデルとしてはまずまずのロングバッテリー。

ケース込みで30時間弱あれば、丸一日使うとかでない限りは1週間ぐらい持ちそうですね。

そして、待望のワイヤレス充電にも対応。

バッテリーケース内のマグネットの磁力もちょうど良く、イヤホンを近づけると吸い付くようにカチっと収まります。取り出しもスムーズ。

ゼンハイザーおなじみの角ばったフォルムに、大きなブランドロゴが特徴的なイヤホン本体。マットな質感で、指紋や汚れが目立ちにくくできています。

また、イヤホン本体は生活防水(IPX4)に対応しているので、雨や汗にも強いです。ちなみにケースは非防水。

重量は、イヤホン左右合わせて約12g、ケース込みで約78g。ケースは少しズッシリきますが、イヤホン自体は軽くできてるので着け心地は良さそう。

MOMENTUM True Wireless 3のレビュー

長時間でも疲れない心地良い装着感

まず装着感ですが、イヤホン本体が耳奥にしっかりフィットする形状なので、長時間使用でも圧迫感がなくとても快適です。

イヤーフィンのおかげでグリップも良く、強く首を振ってもズレる気配はなく安定した装着感です。イヤーピースのサイズも4つから選べるので、耳のサイズに合わせて隙間なく密閉できて音漏れも防げます。

従来モデル同様、ノズルのストロークが短いためカナル型特有の圧迫感も少なめ。筐体自体も小ぶりなので、耳の小さい方にもおすすめしやすいですね。

同社最高のANCと自然な外音取り込み

イヤホン自体のパッシブの遮音性が高いMOMENTUM True Wireless 3ですが、今モデルはアクティブノイズキャンセリングの強度もかなり強力。

「音質を損なうレベルのノイキャンはかえってマイナス」というメーカーのコンセプトから、従来はフィードフォワード式を採用していたゼンハイザーの完全ワイヤレスイヤホン。

しかし、今回からフィードバック式を組み合わせたハイブリッド方式にアップデートされ、音質を損なうことなく強力なノイズキャンセリングを実現しているとのこと。

実際にMTW 2と比較してもまったく別次元といった印象。従来はほとんど遮音できなかった風切り音や人の話し声、車の走行音といった高めの音もかなり軽減させてくれます。

ANC性能だけでなく、外音取り込みも優秀なMTW 3。オンにすると鮮明に周囲の音が聞き取れます。

優秀なAirPods Proに比べると若干ホワイトノイズはのりますが、よくある無理やり増幅した違和感のある音といった感じはなく自然に集音してくれます。ずっと着けたままでも、普段どおり生活できそうなくらい実用的。

また、イヤホンの1タップ操作で切り替えできるので、突発的にオンにしたいときにワンタッチで集音できるのがとても便利です。

音質はトップクラス

さすがのゼンハイザーサウンド。MOMENTUM True Wireless 3の音質は、他社のフラッグシップ機と比べても頭ひとつ抜けてます。

音の傾向は従来モデル同様に低域が強めの印象。ベースやバスドラム、ウッドベースといった生楽器系から、EDM系のキック音も輪郭くっきり響きます。

それでいて中高域の解像度も高く、部分的にキンキンささるような感じも全くありません。全体的な音傾向は”上品なドンシャリ”といった印象。

特にボーカル音の明瞭感が秀逸で、男性の低めの声から女性の高い声までクリアに響くし、息づかいや音の震えなんかもリアルに感じられます。

音域問わず分離感もいいので、「どの部分でどんな音が鳴っているか」が鮮明にわかり奥行きもしっかり感じられます。個人的にポップスやロックがライブ音源っぽく響くのがたまらないですね。

とにかく立体表現に長けているので、どんなジャンルの楽曲と組み合わせても楽しいです。真のオールラウンドといった感じでロック、ポップス、クラシック、EDMなんでもいけちゃいます。

MTW 2を一聴したときも完全ワイヤレスでここまで鳴らせるのか・・と衝撃を受けましたが、今回も期待値を超越する品質。これぞ完全ワイヤレスイヤホンの完成形といった感じ。

むしろ同価格帯の有線モデルと比べても全く見劣りしないですね。非の打ちどころがないというか、音質面はそれくらい完成度高いです。

タッチ操作の感度は良好

MOMENTUM True Wireless 3の操作は、イヤホン本体のタッチパネルで行います。

タッチセンサーの全操作方法は以下のとおりです。

動作操作方法
再生/停止右側を1回タップ
曲送り右側を2回タップ
曲戻し左側を2回タップ
音量アップ右側を長押し
音量ダウン左側を長押し
電話を受ける着信中に左 or 右側を1回タップ
着信拒否着信中に左 or 右側を2回タップ
通話終了通話中に左 or 右側を1回タップ
ノイズキャンセリング左側を3回タップ
外音取り込み切り替え左側を1回タップ
音声アシスタント右側を3回タップ

再生/停止、音量調整、選曲など、すべての操作がタッチ操作で行えます。

タッチ操作の感度は良好で、誤動作もなくスムーズに操作ができています。物理ボタンと違って操作の度にイヤホンをギュッと押し込む必要がないのも快適です。

また、タッチすると「ピ・ポ・パ」と三段階で音が変わるので、タッチ回数が直感的にわかるのも使いやすいですね。

ただ、ノイズキャンセリングと外音取り込みが別操作になってる仕様はちょっと不便に感じました。ノイキャンをオンにしたいときは3タッチ、外音を取り込みたい時は1タッチと、操作が違うので慣れが必要ですね。

専用アプリのカスタムが優秀

MOMENTUM True Wireless 3は、専用アプリに対応しており、操作方法やイコライザーなど自分好みにカスタマイズできます。この設定項目がとにかく豊富。

アプリでできること

  • ANCや外音取り込み設定
  • イコライザー設定
  • 操作方法のカスタマイズ
  • Sound Check設定
  • Sound Zones設定
  • 装着センサー設定
  • ファームウェアアップデート

メニュー画面から常にバッテリー残量がチェックでき、イコライザーやANCなど各設定が行えます。

タップ操作の割り当てが固定されているものも多い中、すべての操作を自分好みにカスタマイズできるのがまた嬉しいところ。

ただ、やはりノイズキャンセリングと外音取り込みモードを同じ操作に割り当てられないのはちょっと残念。

イコライザー機能は、低音・中音・高音それぞれ個別に微調整できる3バンド仕様で直感的にカスタマイズ可能。また、ロックやポップなど6種類のプリセットから選ぶこともできます。

また、イコライザー設定下部の「バスブースト」にチェックを入れると、低音の量感を増すことができます。

その他、好みのジャンルの楽曲に合わせて最適なチューニングが作れるモードがあったりと、アプリ内の機能もカスタマイズ性が高いです。イヤホンを着けながらこのアプリをいじってるだけでも結構楽しめますね。

アプリ「Sennheiser Smart Control」は以下よりダウンロードできます。

Sennheiser Smart Control

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発売時点ではマルチポイント非対応

MOMENTUM True Wireless 3の唯一の弱点が、ハイエンドモデルでありながらマルチポイントに対応していないこと。

同じ例でJabra Elite 7 Proなど後日アップデートで対応になるケースもあるので、今後のファームウェアアップデートに期待ですね。

また、本機はaptX Adaptiveに対応しているものの、ソニーが規格化したBluetoothコーデックのLDACは非対応。

僕自身ワイヤレスイヤホンでハイレゾ音源をバンバン聴きたい派なので、マルチポイント同様アップデートでの対応に期待…!

追記:後日アップデートにてマルチポイントに対応しました。

ゼンハイザー MOMENTUM True Wireless 3レビュー|まとめ

良いところ
残念なところ
  • TWS屈指の高音質
  • 安定した装着感
  • アプリのカスタマイズが豊富
  • 強力なノイキャン
  • 自然な外音取り込み機能
  • ワイヤレス充電対応
  • 現時点でマルチポイント非対応

今回は、ゼンハイザーの完全ワイヤレスイヤホン「MOMENTUM True Wireless 3」のレビューでした。

DSPチップを追加することで同社最高クラスのノイズキャンセリングと高音質を両立し、さらに進化を遂げたMOMENTUM True Wireless 3。

ANC、音質、ハード、アプリ機能すべてがブラッシュアップされ、ゼンハイザーの渾身モデルといえる完成度になっています。オーディオに興味がない人も、もっと音楽が好きになるはずなのでぜひ手に取ってみてほしいです!

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AUTHOR

1990年生まれ 大阪府出身ブロガー。
ワークスペースのモノ・コト、ガジェットを使いこなすための「ヒント」を発信するブログ『LOPYLOG』運営。

Yahoo!ニュース、ライフハッカー[日本版]などでもガジェットライターとして活動してます。

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