モバイルディスプレイ、これから導入するならどれがおすすめ?【選び方も解説】

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ノートPCを使ってると、もう一つ画面があれば作業がしやすいなーと感じるときがあります。でも、大きな外部ディスプレイは置く場所がない…!

そんなときに重宝するのが、サクッと二画面環境がつくれるモバイルディスプレイ。

高性能化とともに年々種類も増えていくモバイルディスプレイですが、それぞれ打ち出している特徴が違うので、どんな目的・シーンを想定するのかで選ぶ基準もまちまち。

というわけで今回は、ガジェットライターという仕事柄様々なポータブルモニターを試してきた中で、今選ぶならどれがおすすめ?という観点で5つほど紹介します。

モバイルモニター、それなりに高いし選び方も難しくて困る…。そんな人にこの記事が届くと幸いです!

目次

モバイルディスプレイの種類と選び方

ひとくちにモバイルディスプレイといっても、画質、サイズ、機能面・・とにかく選定ポイントが多いんですよね。

まず、どんなモバイルディスプレイがあるか、そして、何を基準にして選ぶと良いのかを簡単に解説します。もし必要なければ、モバイルディスプレイのおすすめモデルへスキップしてください。

インチ数と携帯性

画面サイズと重量によって、視認性や携帯性が大きく変わるモバイルディスプレイ。

画面サイズは、13.3インチと15.6インチのものが一般的ですが、13インチクラスはA4サイズとほぼ同等なので、ノートや書類が入る普段使いのバッグに収納できます。重さも600〜800g前後のものが多く、持ち運びを前提として選ぶ人におすすめです。

15.6インチはB4サイズよりやや大きいサイズ感で、カバーなど含めると1kg前後のものが多い傾向にあります。持ち運ぶ際にやや嵩張る反面、表示領域が広がるぶん視認性が高くなるのがメリット。PCの奥側に設置しても小さい文字まで見やすく、デスクなどで据え置きとして使う人にもおすすめのサイズです。

最近は、インチ数に対して軽量なものもどんどん増えてきているので、個人的には画面サイズと携帯性のバランスが取れた15インチモデルがおすすめです。

解像度

少し前まで、モバイルディスプレイの解像度はフルHD(1980×1080)が主流でしたが、最近は2K(2560×1440)や4K(3840×2160)といった高解像度かつ、リーズナブルなものが増えてきました。

「きめ細かい画質で写真や動画編集をしたい」「動画コンテンツやゲームを美しい映像で楽しみたい」みたいな明確な目的があるなら迷わず4Kモデル一択ですが、一般的なテキスト系の業務利用であれば正直フルHDや2Kでも十分な解像度です。

モバイルディスプレイの場合もともとの画面サイズがそこまで大きくないので、4Kモデルを文字倍率100%にするとかなり文字が小さくなって、かえってテキスト周りの視認性が落ちちゃうんですよね。

そうなると結局解像度を落として倍率を大きくして使うことになるので、4Kクラスの解像度は必要ないってことになります。このあたりはモバイルディスプレイを導入する目的も含めてじっくり検討してみてください。

インターフェースの種類

もはや対応していないことの方が珍しいですが、USB Type-C接続は必須。

ケーブル1本で映像出力と給電を兼ねるため、外からの電源供給を必要とせず使用環境を選ばないのがメリット。巨大なACアダプタを省ける分、持ち運ぶときの荷物も最小限で済みます。

また、据え置きを想定するなら、使用中にPC側への充電も兼ねる「パススルー充電」に対応しているものがベスト。特にデスクの配線周りをスマートにしたい人や、PCにUSB Type-Cポートが一つしかない場合は何かと重宝する機能です。

最近はむしろUSB Type-C接続が一般化し、HDMI端子側が非搭載の機種もよく見ますね。

PS5などのゲーム機や型の古いPCを接続する場合に別途HDMIの変換アダプタが必要になるケースもあるので、どのインターフェースが必要なのか事前にチェックして対応しているものを選んでおけば、後から何らかの周辺機器を余分に買い増す、みたいなことにもならずスマートに使い始められますね。

屋外使用ならノングレア液晶一択?

「グレア(光沢)」と「ノングレア(非光沢)」の2種類に分かれるディスプレイの表面処理。

グレアタイプは、MacBookのRetinaディスプレイをはじめ多くのPCに採用される表面処理で、静止画・動画ともに明暗のコントラストがくっきり表現できるというのがメリット。一方、画面の映り込みが目立つ、傷がつきやすいという側面も。

ノングレアタイプは、光の反射が少ない分長時間画面を見続けたときの目の負担が小さい、映り込みに強いという2点がメリット。一方で、画面がやや白っぽく見えるので「色の再現性」という観点ではグレアに劣ります。

自宅で使用する分には、それぞれで大きく快適性が変わるってことはありませんが、カフェや屋外に持ち込んで使用する場合は、光の映り込みが少ないノングレアタイプを選んでおくのが吉でしょう。(グレアタイプは、頭の上の照明や背後の窓から明かりが反射してせっかくの拡張ディスプレイが無力化することもしばしば。)

実際に試してみないと何とも・・という人は、とりあえずグレアタイプを選んでおいて、必要に応じて後から非光沢フィルムを貼るというのもおすすめです。

タッチパネルの有無

ディスプレイがタッチパネルタッチペン操作に対応しているかもチェックしておきたいポイント。

タッチ操作対応であれば、スマホやタブレットのようにスワイプでページ移動したり、ピンチイン・ピンチアウトで拡大縮小ができたりと、マウスいらずで直感的に操作ができます。(プレゼンなどではかなり有用。)

また、スマホと繋いで大画面でゲームプレイする際にも必要なタッチパネル。まだまだ対応商品は少ない傾向ですが、上記のような使用を想定する場合はタッチパネル対応モデルが必須になります。

バッテリー内蔵型か給電型か

モバイルディスプレイの電源タイプは、主に2種類あります。PCやコンセントから給電するタイプと、予めバッテリーが内蔵されたタイプです。

給電タイプは、電源さえ確保できれば長時間使用できるのがメリット。一方バッテリー型は、モニター側に別途電源を用意する必要がないため、出先での利便性に優れるのが特徴です。

電源が確保できない環境に限っては、バッテリーを内蔵しているか否かで使用できる時間が大きく変わってきます。

とはいえ、出先で1、2時間使用する程度ならPCからの給電でも十分まかなえるので、個人的にはより軽量薄型な給電タイプが持ち運び使用に適していると感じます。このあたりは使用環境や持ち運ぶ頻度も想定して、自分に適したタイプを選んでください。

モバイルディスプレイのおすすめモデル5選

上記を踏まえて、おすすめのモバイルディスプレイを5つ紹介していきます。

Intehill U13NA

Intehillから販売されている、IGZOパネル採用モバイルディスプレイ「Intehill U13NA」。

解像度は4K+のWQUWGA(3840×2400)、画面サイズは13.4インチ(16:10)、液晶はグレア(光沢)。USB Type-C一本接続にも対応しています。

このモニターの特徴は、何といっても画面のキレイさ。
解像度は通常の4Kよりも高いWQUXGA、色域はsRGB100%、さらに輝度が500nitと、現行のモバイルディスプレイとしては文句なしでトップクラスの画質です。写真や動画の編集、デザイン用途でも全く申し分ないレベル。

加えてコントラスト比が1500:1と高く、実際に他のモバイルディスプレイと比べても一目でわかるくらい発色が良いんですよね。白がきちんと白く、黒がしっかり黒い、パキッとメリハリの効いた色味です。

発色の濃い薄いは好みによる部分も大きいですが、「ゲームや映像コンテンツを楽しむための専用モニター」としてはうってつけの一台かなと思います。ちなみに、Nintendo Switchがドックなしで使えるのも嬉しいポイント。

画質はさることながら、携帯性や筐体の質感もピカイチのIntehill U13NA。

重さは約480g(カバー込みで約760g)と非常に軽いです。13インチのコンパクトサイズも相まって、ちょっとしたB5ファイルを持ち歩くような感覚で携帯できます。IGZOパネルおそるべし。

かといって筐体のチープ感はなく、ポータブルモニターらしからぬ極めてリッチな質感・・。このアルミ仕上げの背面、ロゴが一切ないシンプルを極めたデザインがまた良いんですよね。

画質の精細さ、携帯性、スタイリッシュな外観、どこをとっても完成度の高いモバイルディスプレイ「Intehill U13NA」。タッチ操作こそ非対応ですが、スペックと価格のバランス含め使用環境にかかわらず迷ったらコレな一台です

製品名Intehill U13NA
画面サイズ13.4インチ(16:10)
解像度4K 3840×2400(WQUWGA)
表面処理グレア(光沢)
接続端子USB Type-C×2(給電・映像・音声・タッチ信号)
mini HDMI
電源タイプ給電型
タッチパネル×
パススルー充電
本体重量約480g(カバー込み約760g)
参考市場価格21,800円(Amazonクーポン利用時)

LG gram +view

LGから販売されているモバイルディスプレイ「LG gram +view」。

解像度は2KのWQUWGA(2,560×1,600)、画面サイズは16インチ(16:10)、液晶はノングレア(非光沢)。USB Type-C一本接続にも対応しています。

単純に画面が大きいってだけでなく、アスペクト比が一般的な16:9ではなく、スクエア寄りの「16:10」という縦方向に長い比率になっています。WordPressやチャットツールなどではこの160ピクセル分の表示量の差が結構体感できるんですよね。スクロールの回数も断然減りますし、一度使ったら戻れなくなる快適さがあります。

LG gram +viewのもう一つの特徴は、映り込みにめっぽう強いということ。光沢液晶に比べて長時間画面を見続けたときの目の負荷も断然やさしいです。

MacBookのグレア液晶と比べても反射が少ない

また、色再現度はDCI-P3カバー率99%と非常に高く、見るからに色が美しい。

MacBookと並べても遜色がない。というより僕が普段使っているM1 MacBookを超えるカバー率なので、写真や映像のカラグレにも十分なスペックといえます。それこそ僕のような「主にWordPressやOffice作業、趣味でRAW現像」みたいな用途においてLG gram +viewで心許なく感じるシーンは皆無でしょう。

また、本体のみで約670g、同梱のスタンドを兼ねるカバーを付けても約990gと軽いのも特徴。16インチの大画面をカバー込み1kg未満で持ち出せるのは魅力的すぎます。

薄い、軽い、でもってリッチ

かといってチープってわけでもなく、PC本体のような極めてリッチな質感がまたたまらないんですよね。

色味の正確性、使い勝手、筐体の質感、どの要素においても他モデルと一線を画するLG gram +view。その分価格はやや高価になりますが、予算に余裕のある方はぜひ検討してみてください。

製品名gram +view(16MR70)
画面サイズ16インチ(16:10)
解像度2K WQXGA(2,560×1,600)
表面処理ノングレア(非光沢)
接続端子USB Type-C™
2 (DP Alt Mode)
電源タイプ給電型
タッチパネル×
パススルー充電
本体重量約670g
参考市場価格39,800円

EHOMEWEI LO-133NU

EHOMEWEIから販売されているモバイルディスプレイ「EHOMEWEI LO-133NU」。

解像度は4K (3840×2160)、画面サイズは13.3インチ(16:9)、液晶はノングレア(非光沢)。USB Type-C一本接続にも対応しています。

このモバイルディスプレイの一番の特徴は、極薄・軽量設計。画面部分の厚みはわずか4mmと、同型のモバイルディスプレイとしては最薄クラスとなっています。

重量もスタンド込みで約600gと、とにかく軽い。13.3インチのコンパクトサイズも相まって、B5ファイルを持ち歩くような感覚でサクッと携帯できます。

4K対応で画面の表示品質もMacBook ProのRetinaディスプレイと比べて見劣りなく、Adobe Lightroomのフォトレタッチなどに使ってもまったく違和感のない画質。

輝度も十分、色合いも自然なので、オフィスワークや編集作業、動画視聴いずれの用途でも万能に使えるモニターだと感じます。

また、有機ELパネルを採用している本製品はコントラスト比の標準値が「10万:1」と桁違い(標準値は1000:1程度)です。ほぼ真横に近い位置から見ても、色ムラどころかほぼ正面と変わらず均一なのがわかるかと思います。

EHOMEWEI LO-133NUのもう一つの特徴が、指のタッチ操作に加えてタッチペン操作に対応。(MacOSの場合はタッチ操作のみ対応。)

付属のStylusタッチペンを使うことで、スマホ感覚で直接画面操作ができます。パネル内部に圧力センサー(4096段階検知)を内蔵し筆圧の強弱までちゃんと感知してくれるので、ペンタブ的な使い方も問題ナシ。

とにかくコンパクト軽量で、かつ画質も妥協したくないという人は、ぜひEHOMEWEI LO-133NUチェックしてみてください。

製品名EHOMEWEI LO-133NU
画面サイズ13.3インチ(16:9)
解像度4K (3840×2160)
表面処理ノングレア(非光沢)
接続端子Mini HDMI
USB Type-C×2(内1つは給電用)
Micro USB
電源タイプ給電型
タッチパネル
パススルー充電×
本体重量約600g
参考市場価格約37,900円

EHOMEWEI LQ-160PW

EHOMEWEIから販売されているモバイルディスプレイ「EHOMEWEI LQ-160PW」。

解像度は2KのWQUWGA(2,560×1,600)、画面サイズは16インチ(16:10)、液晶はノングレア(非光沢)。USB Type-C一本接続にも対応しています。

LG gram +view同様に、アスペクト比が一般的な16:9ではなく、スクエア寄りの「16:10」という縦方向に長い比率になっています。WordPressやチャットツールなどではこの160ピクセル分の表示量の差が結構体感できるんですよね。スクロールの回数も断然減りますし、一度使ったら戻れなくなる快適さがあります。

EHOMEWEI LQ-160PWのもう一つの特徴は、極薄・軽量設計。

画面部分の厚みはわずか4mmと、先ほどの同社13型モデル同様に同型のモバイルディスプレイとしては最薄クラスとなっています。

重量もスタンド込みで約900gと、16インチモデルとしてはかなりの軽量設計。ちょっとしたA4ファイルを持ち歩くような感覚でサクッと携帯できます。

そして何といっても色再現性の高さ。sRGBカバー率が100%、Appleが定めるDisplay P3とデジタルシネマ規格のDCI-P3も100%と、ポータブルモニターらしかぬ抜群の正確性を誇ります。

編集作業、デザイン制作など色味の精度がとにかく大事なクリエイターにとって、欲しい要件を満たすものを探していくと、どうしても高価格帯のPCモニターに選択肢が絞られるのが実情。そんな中で、リーズナブルかつ手軽に正確な色表現ができる本機はそんな落とし所にしっくりくる選択肢ではないでしょうか。

また、LO-133NU同様、指のタッチ操作に加えて、タッチペン操作に対応しています。(MacOSの場合はタッチ操作のみ対応。)

今モバイルディスプレイに欲しい機能全部入りのEHOMEWEI LQ-160PW。色精度が突出しているぶん高価格帯になりますが、画質も携帯性も妥協したくないという方はぜひ検討してみてください。

製品名EHOMEWEI LQ-160PW
画面サイズ16インチ(16:10)
解像度2K WQXGA(2,560×1,600)
表面処理ノングレア(非光沢)
接続端子Mini HDMI
USB Type-C×2(内1つは給電用)
Micro USB
電源タイプ給電型
タッチパネル
パススルー充電×
本体重量約900g
参考市場価格約37,900円

On-Lap M161H

GeChicから販売されているモバイルディスプレイ「On-Lap M161H」。

解像度はフルHD (1920 x 1080)、画面サイズは16.1インチ(16:9)、液晶はノングレア(非光沢)。USB Type-C一本接続にも対応しています。

一般的な15.6インチより大きい16.1インチに、業務用途に最適なフルHD解像度ということでとにかくテキストコンテンツの視認性が抜群のOn-Lap M161H。

画質的にはMacBook Proの内蔵ディスプレイにやや劣るものの、事務作業的なタスクを振るぶんには十分な発色。色味は全体的にやや淡めですが、反射や映り込みに強く出先での可視性も申し分ありません。

肉眼で見ても「ギラつき感」等まったく無く、輝度も十分、色合いもごく自然。オフィスワーク、レタッチ、動画視聴、Switchなどのゲーム用途と、オールラウンに使えるサブモニターといった印象です。

そしてOn-Lap M161Hならではの特徴が、各種スタンドとの併用で設置方法を自在にカスタマイズできること。

出先でバリバリ使ってたけど、途中で気分が変わって「サブ的に使う小型モニターとしてデスクに常設したい」となれば、モニターアームなどと組み合わせてデスクに固定することもできます。

入力はUSB type CとHDMIのみなのでDisplayPortが無い点は注意が必要ですが、アームを使って16インチの画面をピンポイントで増設できる選択肢は後のデスクセットアップ変更時に一役買ってくれるかも・・?

業務用途に必要十分なスペック、いざとなればアーム設置も可能なOn-Lap M161H。持ち出し用のポータブルモニターとしても、デスクに常設するサブモニターとしてもおすすめの一台です。

製品名On-Lap M161H
画面サイズ16.1インチ(16:9)
解像度FHD (1920 x 1080)
表面処理ノングレア(非光沢)
接続端子USB Type-C×2(内1つは給電用)
HDMI
電源タイプ給電型
タッチパネル×
パススルー充電×
本体重量約784g
参考市場価格28,815円
GeChic Corporation

まとめ

というわけで、僕が使用してきたモバイルディスプレイの中から独断と偏見でおすすめモデルをピックアップしてみました。

出先や、省スペースでサクッと二画面環境がつくれるモバイルディスプレイ。高性能化とともに年々種類も増えてきていますが、今回紹介したものはいずれも自信を持っておすすめできるものです。

求める性能や予算のバランスを照らし合わせながら、お気に入りの1台を探してみてください!

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AUTHOR

1990年生まれ 大阪府出身ブロガー。
ワークスペースのモノ・コト、ガジェットを使いこなすための「ヒント」を発信するブログ『LOPYLOG』運営。

Yahoo!ニュース、ライフハッカー[日本版]などでもガジェットライターとして活動してます。

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