BenQ GV30レビュー｜天井投影に最も適した”スライド型”モバイルプロジェクター

2024年4月19日

本ページ内には広告が含まれています。

わたや

今回は、ベンキュージャパンから発売された新型モバイルプロジェクター「BenQ GV30」をレビューしていきます。

自宅を一瞬にしてミニシアターに変えてしまうプロジェクター。最近では、大きくて重いプロジェクターの概念を覆す、コンパクト軽量なモバイルプロジェクターが人気を集めています。

それに伴い、小型かつ高性能なモデルがどんどん出ていますが、ついに壁、天井とシームレスに投影角度を調整できるモデルが登場。それが、BenQ GV30です。

今回は、ベンキュージャパン様より特別に1ヶ月間実機を触らせて頂いたので、そんなBenQ GV30を使った感想やメリット・デメリットなどを詳しくまとめていきます。

BenQ GV30

ベンキュージャパン

BenQ GV30の概要

「BenQ GV30」は、Android TV 9.0搭載のモバイル(ポータブル)プロジェクターです。

スクロールできます

製品名	BenQ GV30
明るさ	300ANSIルーメン
解像度	HD（1280 x 720画素）
サイズ	約120 x 185 x 195 mm
スピーカー	4W x 2 + 8Wウーファー
投影サイズ	30〜100インチ
オートフォーカス	対応
ワイヤレス規格	2.4 / 5.0GHz（IEEE802.11 a/b/g/n/ac）・Bluetooth 4.2
OS	Android TV 9.0
価格	69,800円（税込）

スペック詳細

従来の四角い形状ではなく、”ホイール型”ともいえる外観がユニークなGV30。一番の特徴は、とにかく角度調整の自由度が高いこと。本体ごと回して135度の角度調整ができるので、壁、天井とシームレスに投影することができます。

また、プロジェクターとしては国内初となる2.1chスピーカー(4W×2・8Wウーファー)を内蔵しており、音質面もかなり期待できる一台です。

では、さっそく開封して外観や付属品、基本性能などをチェックしていきます！

BenQ GV30の外観と付属品

こちらがBenQ GV30本体外観。四角い形状のものが一般的な中、インテリアにも馴染みそうな丸いフォルムが特徴的。シンプルな白基調のベースに、黄色いハンドストラップがワンポイントでかわいい。

サイズは約12.0 x 18.5 x 19.5cmと、モバイルプロジェクターの一般的なサイズ感。iPhone 13 Proと比べるとこんな感じ。

重さは約1.68kgと、ちょい重めのノートPCくらいの重量感。2Lペットボトルよりは軽いことになるので、持ち運びは楽ちん。

本体自体掴みやすい形状なんですが、このようにハンドストラップを摘んで持ち運ぶことも。加えて70cmの落下衝撃耐性付きなので万が一のときも安心感があります。

特筆すべきは、スピーカー性能。なんと、両側面に4Wスピーカー、後面には8Wのウーファーが配置された2.1chサラウンドシステムを採用。

モバイルプロジェクターで計16Wのスピーカーが付いてるモデルは見たことがないので、今回は音質面もかなり期待できます。（詳しくは後述）

左側面には入出力インターフェース。

左から順に…

HDMIポート（映像）
USB-Cポート（映像+充電）
3.5mmオーディオジャック
電源ポート

電源端子だけでなく、USB-Cポートからも充電ができるのは嬉しい仕様ですね。PD対応USB-C充電器とケーブルを用意すれば、付属のACアダプタを使うことなく投影できちゃいます。

ちなみに、USB-CポートはDisplay Port対応なので、Display Port Alt Mode対応のケーブル一本でPC画面を投影することも可能です。これも地味だけどかなり嬉しい仕様。

本製品はリモコン操作に対応していますが、本体側にも電源・音量・Bluetoothの操作ボタンが付いてます。

バッテリー駆動は動画再生2.5時間と一般的ではありますが、45W出力のモバイルバッテリーを併用することで電源のない環境でも安心して楽しめます。映画1本観るくらいなら、本体バッテリーで事足りるかなって感じですね。

本体以外の付属物は以下のとおりです。

電源アダプタ
電源コード
キャリーバッグ
Android TVドングル
リモコン（電池付き）
クイックスタートガイド

前モデルのGS2にも付いていた、ファブリック素材のキャリーケースが付属。外へ持ち出す際はこちらにまとめて収納して持ち運ぶことができます。

BenQ GV30の使用感レビュー

”スライド式”で自由に角度調整が可能

BenQ GV30にはマグネットベースの台座が付属するのですが、↓のように本体と磁力でくっつけて使用できる仕組みになっています。

この台座上でプロジェクター本体をスライドさせることで、-45度から90度まで135度の角度調整が可能。スライド機構の動きもとても滑らかで、投写角度をスムーズに調整できます。この発想はスゴイ。

壁への投影はもちろん、レンズをくるっと上向きにするだけ天井への投影が実現。ベッドで寝転びながらの映画鑑賞みたいな使い方も簡単にできちゃいます。

マグネットベースの磁力は強力で、こんな感じで本体に付けたまま持ち運べます。家の中で投影場所をコロコロ変える場合も、設置→投影のセッティングがとてもスムーズにできます。

小型ながら高精細な映像投影が可能

投影性能は、明るさ300ANSIルーメン、解像度1280 x 720とあくまでモバイルタイプの平均的な値ではあります。ただ、高いコントラスト比(100,000:1)に対応しているのと、ドットの粗が目立つ3LCD方式ではなく、鮮明な投影が可能な単板DLP方式を採用していることもあり、環境に左右されず高精細な投影が可能。

明るさ300ANSIルーメンという値が少し不安でしたが、夕方以降の暗い環境であればくっきり明瞭に見えました。明るい日中でもカーテンを閉めきってしまえば問題なく視聴できます。

また、一般的なレーザー光源ではなく、LED光源が採用されているのも本製品の大きな特徴。有害なブルーライトを発さないことにくわえ、省エネ駆動のため動作音も非常に静かです。

メーカー公称の騒音レベルで29dBA（エコモード時は27dBA）と表記されているとおり、投影中の30秒間の平均値を測定したところ30dBAを切っていました。

ファンが回っている音自体ははっきり聞こえますが、スピーカーが高出力なのもあり、いざ動画を見始めてしまえば本体の動作音はほとんど気にならない程度ですね。

プロジェクターとしての基本性能も優秀

コンパクトサイズのBenQ GV30ですが、投影サイズは最大100インチまで対応しています。焦点距離約2.6mで100インチ投影が可能なので、7畳の書斎でも壁一面に最大サイズで投影できました。

もちろんオートフォーカス機能もバッチリ搭載。少しボケてるな〜と感じたら、リモコンのボタン一つで簡単にピントを合わせられます。

自動台形補正は、垂直（タテ）方向のみ対応。ややタイムラグがありますが、誤認識はなくしっかり補正してくれます。この2つの機能のおかげで初回のセッティングが楽々。

輝度やコントラスト、色味の調整も細かくできるGV30ですが、6種類の画像プリセットが搭載されています。普段の動画視聴は高コントラストの「リビング」がおすすめ。

スクロールできます

明るく	輝度を最大限明るくします。輝度を最高に明るくする必要がある環境に適した設定。
リビング	彩度明るく、シャープに調整します。やや暗めの部屋で動画を視聴するのに適した設定。
ゲーム	ゲームプレイに適したモード。敵が隠れられないように暗いシーンの視認性を向上させます。
スポーツ	高彩度の色と高い輝度レベルでスポーツ鑑賞に適した設定。
シネマ	低い輝度レベルで忠実な色再現と深いコントラストで、比較的明るい部屋での動画再生に適した設定。
日中	画像のぼやけた範囲を明るくします。屋外や照明の明るい部屋などに適した設定。