ECOVACS DEEBOT T9+レビュー|あの”自動ゴミ捨て式ロボット掃除機”がさらに進化して登場

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家事の効率化が求められる時代において、ひときわ需要が高まっているロボット掃除機。

最近では、吸引だけでなく水拭き、マッピング機能、自動ゴミ収集、音声操作など”付加価値”を盛り込んだモデルが続々登場しています。

それらトレンド機能をまとめてカバーし、かつ他社の同クラスモデルに比べて安価で人気なのがECOVACS(エコバックス)のDEEBOTシリーズ。

以前、N8 PRO+というDEEBOTのハイエンドモデルをレビューしましたが、今回、吸引や障害物検知性能などさらにパワーアップした新機種「DEEBOT T9+」がリリースされました。

エコバックスジャパン様よりレビュー機会をいただき実際に1ヶ月間使ってみたので、そんなDEEBOT T9+の特徴や使用感、メリットデメリットなどレビューしていきます。

目次

ECOVACS DEEBOT T9+の概要

DEEBOT T9+は、ロボット掃除機専門メーカー「エコバックス」が販売する自動ゴミ収集機搭載のロボット掃除機。主なスペックは以下のとおりです。

スクロールできます
製品名ECOVACS DEEBOT T9+
本体寸法(W×D×H)ロボット掃除機本体:353×353×93mm
自動ゴミ収集機:300×430×430mm
走行方法マッピング走行(最先端D-ToF技術)
掃除タイプ吸引+水拭き
ブラシの数3個(サイドブラシ2個、V字型メインブラシ1個)
自動ゴミ収集対応
カーペット自動認識対応
スマートスピーカー対応
マッピング機能対応
障害物検知3D物体回避(TureDetect)2.0
清掃エリアの設定カスタマイズ可能
進入禁止の設定アプリで簡単設定
音声レポート日本語対応
価格129,800円(税込)
スペック詳細

水拭き、マッピング機能、自動ゴミ収集などトレンド機能全部入りの、まさにハイエンドロボット掃除機。同スペックで15万円〜が当たり前になるルンバに対して、12万円台と価格がリーズナブルな点がまず大きな特徴。ちなみに、自動ゴミ収集機なしの掃除機単体モデル(DEEBOT T9)の販売もあります。

T9、T9+ともに従来機に比べて吸引力が6倍向上し、水拭きのモーターが一新されたことで静音性もアップ。加えて、3D物体回避(TureDetect)2.0の採用で障害物検知の精度も上がり、間取りを検知するマッピング性能も向上したとのこと。

さらに、業界初フレグランス機能まで搭載し、とうとう1台3WayになったDEEBOT最新モデル。では、さっそく開封して外観や付属品、基本性能からチェックしていきましょう。

DEEBOT T9+の外観と付属品

内容物は、掃除機本体、充電ステーション、各種交換用パーツ・メンテナンス道具、説明書となっています。最初から水拭き用のクリーニングモップが10枚付属するのは地味に嬉しいポイント。

パッケージ内容
  • DEEBOT T9+本体
  • 自動ゴミ収集機/充電ステーション
  • 交換用エコ紙パック(2個)
  • サイドブラシ(1セット:計2本)
  • クリーニングモップ(1枚)
  • 使い捨てクリーニングモップ(10枚)
  • 芳香剤カプセル
  • モッププレート
  • カッター付きメンテナンスブラシ
  • ユーザーマニュア

こちらがT9+本体。DEEBOTシリーズお馴染みの、白一色で清潔感のあるデザインとなっています。無駄のないスタイリッシュな形状もかっこいいですね。

性能が向上しているにもかかわらず、筐体サイズはN8 PRO+と全く同じ353x353x93.6mm。最新のD型ルンバよりやや大きいですが、PanasonicやRoborockといった他社の円盤型モデルと比較すると一回り小さい設計です。

天面には、電源ボタンと高精度なマッピングセンサーがついています。

天面の蓋をパカッと開くと、取り外し式のダストボックスがが顔を出します。ちなみにこのダストボックスは水洗いもできます。

吸引時は一時的にこのダストボックス内にゴミが溜まり、充電ステーションに戻った際にゴミ収集ボックスに自動で吸い上げられる仕組みです。手間要らずでほんとに画期的。

後面には、水拭き用の給水タンクが付いています。正面のトリガーボタン(白い部分)を押すことで、簡単に取り外せる仕様です。着脱もスムーズ。

前面には、従来の赤外線センサーにくわえ、3D構造化ライト技術を応用した3D物体回避センサーが内蔵されています。物体検知の精度については後述。

DEEBOT T9+の使用レビュー

掃除の概念を覆す「自動ゴミ収集」

DEEBOT T9+最大の特徴が、自動ゴミ収集機能です。ダストパック(ゴミ収集機)と一体型になっているこちらの充電ステーション。清掃が終わって戻る度に、ロボット掃除機本体に溜まったゴミを自動で吸い上げてくれます。

従来機は、掃除の度に本体のダストボックスに溜まったゴミを処理する必要がありましたが、DEEBOT T9+はこのダストパック内になんと約60回分のゴミを溜めておけるんですよね。

僕自身、前モデルのN8 PRO+で初めて自動収集機能を体験しましたが、この機能がもう革命的。一度慣れてしまうと、もう非搭載モデルには戻れません(笑)

わたや

ズボラな僕にとってゴミ捨てが数ヶ月おきですむのはホントに快適。。

また、ゴミ捨て時は紙パックを摘んでそのままゴミ箱にポイするだけなので、手も空気もまったく汚れません。

効率化のために大枚をはたいてロボット掃除機を購入しても、日々のメンテナンスやダストボックスの手入れの手間が増えてしまうなら結局意味がないですよね…。

その点DEEBOT T9+は、ゴミの収集からダストボックスの清掃まで完全に自動化できちゃうので、日々の手入れも含めたトータルの掃除時間を大幅に短縮できました。

重箱の隅をつつくと、ダストパックへのゴミ収集時の音はなかなか騒音です。早朝や深夜に起動する場合は、掃除後のゴミ収集だけ控えたほうがいいかも(アプリからオンオフの設定ができます)

3D検知で家具やコード類を自動回避

本製品のもう一つの大きな特徴が、3Dセンサーによる障害物の自動検知機能。

OZMO T8+で初めて搭載されたセンサー機能ですが、今回3D物体回避(TureDetect)2.0にアップデート。より障害物の識別精度が上がり、従来機のセンサーでは検知しきれなかった暗い色の家具や、シェルフなどの細いアイアンなんかもしっかり認識してくれます。

中でも驚いたのは、「ロボット掃除機の天敵」とも言えるケーブルを華麗に回避した点。掃除の都度、床の状態を気に掛ける必要がなく、いつでも気軽に起動できるのがとにかく快適です。

3D物体回避で家具や壁への衝突も最小限に抑えられるので、外出中に掃除してもらうスタイルでも安心。

たまーに壁に衝突することもありますが、当たりは非常にソフトですし、前面が衝撃を緩和するようクッション設計になっているので、部屋中に「ガンガン」と衝突音が響くことも今のところありません。

高性能なスマートマッピング

DEEBOT T9+は、Wi-Fiとアプリ「ECOVACS HOME」を連動させることで、スマホから管理することができます。

ECOVACS HOME

ECOVACS HOME

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アプリとの連動は2.4GHz帯Wi-Fi対応なので、初期設定時のみネットワーク情報を転送するためスマホも同じ2.4GHzのWi-Fiに接続する必要があります。

中でも部屋のマッピング機能がスゴイ。本体とアプリを起動すると、瞬時に部屋の間取りや障害物を検知してマップ生成を開始します。

一度マップを生成してしまったら、あとは手元のスマホから掃除状況をリアルタイムで確認可能に。掃除機がたどったルートや、清掃に要した時間なども細かくチェックできます。

ちなみに、このマッピング性能も「TrueMapping2.0マッピング&ナビゲーションシステム」の導入により前モデルから4倍精度が向上しているとのこと。

その他の設定もすべてこのアプリ内で完結。吸引力や水吹きの水量、ダストパックへのゴミ収集頻度、清掃予約など細かく設定できるので、その都度状況に合わせたお掃除ができます。

掃除が終わった後は、掃除完了エリア、掃除時間、掃除経路(白い線)が正確に記録されます。

特定のエリアを除外することも

アプリのマップ画面から、部屋の中の特定のエリアを部分的に除外することもできちゃいます。恐るべし最先端テクノロジー…!

進入禁止エリア設定画面

禁止エリアの設定も簡単で、マップ上で除外したいエリアをタップするだけ。「カーペットはめくれるからスルーしてほしい」なんてときに超便利です。

僕は念のためコンセントタップの周りをエリア指定で除外しています。前述のとおりコード類もセンサーで自動回避してくれますが、常に場所が決まっているものであれば念の為除外しておくのが安心。

ゴミ吸引と水拭きの2WAYがやっぱり便利

センサーやマッピング性能だけでなく、吸引力も従来モデルに比べて6倍に向上したDEEBOT T9+。

本体背面に、2つのエッジクリーニングブラシをそなえ、壁際やカーペットに溜まった微細なホコリまで隈なく取り除くことができます。

中央にも取り外し式のブラシがついており、ゴミや髪の毛をしっかり絡めとります。

くわえて、DEEBOT T9+は水拭きにも対応。オズモモップシステムなので、ゴミ吸引と拭き掃除を同時に行うことができます。一度の運転で吸引&水拭きができるのは快適…!また、毎分480回振動しながらゴシゴシ拭き掃除を行う「オズモプロ電動クリーニングモップ」搭載で、これまで以上に強力な水拭きが可能になっています。

水拭きする際は、給水タンクに水を入れて、付属のクリーニングモップを取り付ければ、あとはいつものようにアプリから起動するだけ。

わたや

床が水浸しになることなく程よい水分量で拭き掃除してくれます!

クリーニングモップは使い捨て式ですが、通常の家庭用途であれば数回繰り返し使えます。交換用モップが10枚付属するので、最低でも30回分は拭き掃除できるかなという感じですね。

ちなみに、T9+の交換用モップはAmazonで20枚セット約2,000円で販売されています。1枚あたり100円と考えるとその都度交換するのは不経済なので、最低3回は繰り返し使ってます(笑)

業界初フレグランス機能搭載

DEEBOT T9+には、付属品としてカプセルタイプの芳香剤(エアフレッシュナー)が同梱。なんと、このカートリッジを掃除機本体にセットすることで、掃除しながら部屋全体に香りを振りまいてくれます。

水拭きタンクを取り外してエアフレッシュナーを取り付けて使う仕様なので、水拭きと同時に使うことはできませんが、吸引+フレグランスの組み合わせで使うことが可能。

僕は外出前に使う際は水拭き、自宅にいる際はフレグランスに付け替えて使っていますが、掃除の度に家中さわやかな香りが充満するのでめちゃくちゃ気に入ってます。

ちなみに、香りはワイルドブルーベル、ベルガモット&ラベンダー、キューカンバー&オークの3種類あり、その内ワイルドブルーベルのカートリッジが一つ同梱。

この取り替えカートリッジは、3個セット1650円(税込)で販売中。1個当たりの有効期限は最大約60日とのことなので、2ヶ月間は付属のワイルドブルーベルをお試し感覚で使うことができます。

運転時の動作音は静音

前述のとおり、充電ステーションのゴミ収集機への吸引音こそなかなかの騒音ですが、運転時の清掃音自体はN8 PRO+同様驚くほど静音です。

騒音レベルのメーカー公称値で57dBと記載があるとおり、清掃中の室内で30秒間の平均動作音をチェックしたところ50dBを下回りました。吸引力を最大にしても60dB(オフィスや室内での会話レベル)を切っていたので、かなり静音性に優れているといえます。

吸引力を最大にしても60dB以下

静音モードなら、作業中や動画視聴時でも全然気にならないレベル。MAXモードにしても、走行音と衝撃自体は最小限なので、マンションでも下の階への振動や騒音を気にせず使用できます。

また、今回から水拭き時のモーターも一新されたとのことで、吸引と水拭きを同時に行った際の駆動音もかなり低減されている印象。

一点、カーペットに乗り上げると自動で吸引力が最大になる仕様なので、はじめはいきなり動作音が大きくなって驚きました(笑)ただ、アプリからカーペット自動認識センサーをオフにすることもできるので安心。

ECOVACS DEEBOT T9+レビュー|まとめ

今回は、ECOVACS(エコバックス)のロボット掃除機「DEEBOT T9+」を使った感想でした。改めてレビューをまとめるとこんな感じ。

良いところ
残念なところ
  • 業界ハイエンドクラスの吸引力
  • 水拭きも同時にできる
  • 掃除後のゴミ捨ても”全自動化”
  • 3D物体検知でコード類も回避
  • 動作音が静か
  • 某ハイエンドモデルより数万円安い
  • 自動ごみ収集の吸引音は騒音
  • ダストパックの紙パックは互換品がなくやや不経済(1枚当たり約600円)

正直、ロボット掃除機としての弱点らしい弱点は見当たらないのですが、強いてあげるならダストパックへのゴミ吸引音が騒音な点くらいでしょうか。とはいえ、水拭き時の動作音なんかは明らかに前モデルより静音になっていて驚きました。

水拭き、自動ゴミ収集、マッピング機能、障害物の自動回避機能搭載と業界ハイエンドスペックながら、同スペックの他社製品に比べてリーズナブルな価格が魅力のDEEBOT T9+。ゴミ捨てまで完全自動化できるロボット掃除機をお探しの方は、ぜひチェックしてみてください。

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AUTHOR

1990年生まれ 大阪府出身ブロガー。
ワークスペースのモノ・コト、ガジェットを使いこなすための「ヒント」を発信するブログ『LOPYLOG』運営。

Yahoo!ニュース、ライフハッカー[日本版]などでもガジェットライターとして活動してます。

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