ヤマハ TW-E7Bレビュー|ヤマハの技術が詰まったフラッグシップ完全ワイヤレスイヤホン

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新製品ラッシュ止まらない完全ワイヤレスイヤホン業界ですが、ついにヤマハから渾身のフラッグシップモデル「TW-E7B」が登場しました。

幅広いジャンルの音響製品はもとより、楽器メーカーでもあるヤマハらしいアコースティックサウンドと相性抜群のTW-Eシリーズ最上位モデル。

音量を最適なバランスに調整する「リスニングケアアドバンスド」や、個々人の耳に合わせて周波数特性を自動補正する「リスニングオプティマイザー」など、ヤマハ独自の機能も詰まったANC搭載完全ワイヤレスイヤホンです。

今回は、そんなTW-E7Bを1ヶ月ほど使ってみたので、使用感や音質など詳しくレポートしていきます!

目次

ヤマハ TW-E7Bの特徴と外観

ヤマハから発売されたノイズキャンセリング対応の完全ワイヤレスイヤホン最上位モデル「TW-E7B」。スペックは以下のとおりです。

製品名ヤマハ TW-E7B
BluetoothバージョンBluetooth5.2
対応コーデックSBC、AAC、Qualcomm® aptX™ Adaptive
ドライバー口径10mm
充電時間イヤホン約2時間(フル充電)、充電ケース約3時間(フル充電)
再生可能時間最大22時間(本体6時間+3回ケース充電)
ノイズキャンセリング
外音取り込み機能
ゲーミングモード
アプリ操作
防水仕様◯(IPX5)
ワイヤレス充電
カラバリブラック・ホワイト・ダークブルー・ベージュ

内容物は、イヤホン本体、USB-C to Aケーブル、イヤーピース5ペア、説明書の4点です。

イヤーピースは、シリコン製の軸が浅めのタイプがXS/S/M/L/XL(Mは本体装着済み)の5サイズ付属します。

充電用のUSBケーブルは短めのType Cケーブルが付属。

こちらがケース本体。全面に飛沫(しぶき)塗装がほどこされ、表面加工は指紋や汚れが目立ちにくいマットな質感です。

ワイヤレスイヤホンの平均的なサイズ感ですが、握りやすい形状も相まって手の収まりはとても良いです。

AirPods Proと比べるとこんな感じ。TW-E7Bの方が二倍くらい厚みがあるのがわかりますね。

充電ポートは、汎用性の高いUSB Type-Cに対応しています。残念ながらワイヤレス充電には非対応。

再生時間はイヤホン単体で最大6時間、ケース込みで最大22時間と、TWSのごく平均的なバッテリー性能です。

ケース内のマグネットの磁力もちょうど良く、イヤホンを近づけると吸い付くようにカチっと収まります。取り出しもスムーズ。

イヤホン本体は楕円形のデザインで、装着時にクルッと回転させることで自分の耳のフィットする場所を見つけられる仕組みなんだそう(装着感の詳細は後述します)。

側面には、フィット性を向上させるための“くぼみ”があり、装着時に側圧を緩和してくれます。

また、イヤホン本体は生活防水(IPX5)に対応しているので、雨や汗にも強いです。

重量は、イヤホン左右合わせて約15g、ケース込みで約68g。ワイヤレスイヤホンの平均的な重さなので携帯生は申し分なしですね。

ヤマハ TW-E7Bを使ってみる

軽快で長時間でも疲れにくい装着感

まず装着感ですが、楕円型のイヤホン本体が耳奥にしっかりフィットし、長時間でも側圧をほとんど感じずストレスフリーで着けていられます。耳の小さい方にもおすすめしやすいですね。

側面のくぼみのおかげで耳の形に沿うようにフィットするので、グリップもとても良好。強く首を振ってもズレる気配はなく安定した装着感です。

イヤーピースのサイズも5つから選べるので、耳のサイズに合わせて隙間なく密閉できる点でも没入感を高めてくれます。

控えめなANCと自然な外音取り込み

イヤホン自体のパッシブの遮音性こそ高いTW-E7Bですが、アクティブノイズキャンセリングの強度はかなり控えめになっています。

車や電車の走行音は比較的しっかり遮音してくれますが、人の話し声や風切り音のような高めのノイズは打ち消しきれない印象です。

あまりキツすぎるとすぐに疲れるし、移動中など完全に環境音が遮断されると都合が悪ことも多いので、個人的には”ちょうどいい量感”かなとは思います。ただ、「とにかく遮音性が大事!」という人にはちょっと勧めづらいですね。

一方で、外音取り込みの集音は、これまで試した50台以上のTWSの中でもトップクラスに優秀だと感じました。

自分の声もこもることなく自然に聞こえるし、買い物時の店員さんとの会話や、電車に乗ってるときのアナウンスの聞き取りもかなりスムーズにできます。物理ボタン操作でノイキャンと行き来できるのも誤動作なく快適ですね。

ヤマハらしいフレッシュで癖のないサウンド

同価格帯のTWSの中でもトップクラスに解像度が高く、それでいて瑞々しくフレッシュなサウンドが特徴のTW-E7B

原音に忠実な音設計といった感じで、全体的に癖のないナチュラルで美しい音だなと感じました。高音から低音までバランスがよく、特定の帯域が突出したり不足せず長時間でもサラッと聞きやすいです。

ボーカルや楽器系の音がとにかくクリアで、ジャズやクラシックなどアコースティック編成の楽曲、チル系や弾き語りなんかと相性が良いように感じました。

ヤマハのTWSで最大口径という約10mmのダイナミック型ドライバーを内蔵しているだけあり、バスドラムやベース、EDMなど電子音系のキック音も量感たっぷりに響いてくれます。野暮ったさも全くなくクリアに表現できるあたり、さすがヤマハのフラッグシップ機といったところ。

また、再生環境によって特定の帯域が聴こえにくくなるのを補正するヤマハ独自の機能「リスニングケアアドバンスド」がすごいんですよ。

楽曲ごとに常に最適な音量バランスに調整してくれる機能で、例えば「そもそもの録音レベルが小さい古い年代の楽曲」とかも自動で音量補正してくれるんですよね。この自動補正がストリーミングのランダム再生時に地味に超役立ちます。

物理ボタン式で快適な操作性

TW-E7Bは、イヤホン本体の物理ボタンで操作ができます。

操作方法一覧はこちらの通りです。

よく使う音量調整が右側のワンタップ、ノイズキャンセリングと外音取り込みが左側の2回押しで切り替えできたりと、一番理想的な割り振りで操作性は言うことナシですね。

タッチセンサーみたいに誤動作が起きない点でも、個人的には全イヤホンが物理ボタン、かつ上記のような操作項目にしてほしいと思うくらいです。

専用アプリのカスタマイズ性

ヤマハ TW-E7Bは、専用アプリに対応しています。

アプリでできること

  • イコライザー設定
  • 外音取り込み機能設定
  • ノイズキャンセリング設定
  • リスニングケアアドバンスドのオンオフ
  • リスニングオプティマイザーのオンオフ
  • ゲーミングモードのオンオフ
  • 装着検出
  • オートパワーオフ時間の設定
  • ファームウェアのアップデート
  • ユーザーマニュアルの確認

アプリを立ち上げると、上部に左右イヤホンのバッテリー残量が表示されます。

イコライザーは、5バンドで調整できます。

低域が弱いと感じたら左側のバンドを少し上げると、バランスを保ちつついい感じに厚みを増強できます。イコライザーに対応していても低・中・高の3バンドしかいじれないものも多い中、5バンドで細かく調整できるのは嬉しいですね。

また、5種類の初期プリセットも用意されています。自分でカスタマイズした設定を、このプリセット内の保存することも可能。

前述の最適な音量バランスに調整する「リスニングケアアドバンスド」や、個々人の耳に合わせて周波数特性を自動補正する「リスニングオプティマイザー」、低遅延モードの「ゲーミングモード」などのオンオフもアプリから設定できます。

専用アプリ「Headphone Control」は以下のリンクからダウンロードできます。

Headphone Control

Headphone Control

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発売時点ではマルチポイント非対応

ひとつ個人的に残念だったのが、2台の機器に同時接続できる”マルチポイント”に対応していないこと。

一つの端末でゴリゴリ使う人にはそこまで関係のない話ですが、常に複数デバイスと接続してシームレスに切り替えたい人にとっては泣き所。

MOMENTUM True Wireless 3など後日アップデートが入って対応するケースもあるので、今後のファームウェアアップデートに期待…!

ヤマハ TW-E7Bレビュー|まとめ

ここが良い
ここが残念
  • TWS屈指のクリアな音質
  • 安定した装着感
  • 自然な外音取り込み機能
  • 誤操作とは無縁の快適な操作性
  • ワイヤレス充電非対応
  • 現時点でマルチポイント非対応

今ハイエンドの完全ワイヤレスイヤホンに求められるニーズにしっかり対応しつつ、ヤマハ独自のアコースティックなチューニングやサウンド機能によって、完成度の高い一台となっています。

2万円強と他社の同クラスモデルに比べて手が出しやすい価格帯になっているので、装着感と音質にこだわる方はぜひヤマハ TW-E7Bを検討してみてください。

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AUTHOR

1990年生まれ 大阪府出身ブロガー。
ワークスペースのモノ・コト、ガジェットを使いこなすための「ヒント」を発信するブログ『LOPYLOG』運営。

Yahoo!ニュース、ライフハッカー[日本版]などでもガジェットライターとして活動してます。

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