こんにちは、わたやです。
普段は、家電やガジェットを中心にレビューしている当ブログですが…
今回は、多汗症治療のための家庭用イオントフォレーシス機器「Dermadry(ダーマドライ)」を1年間使った感想をまとめたいと思います。
レベル3の手掌多汗症の僕自身、カナダから機器を取り寄せて、実際に手・足・脇の多汗症治療をしてみました。
1年間使った感想や、効果的な使い方、口コミ、よくある質問などまとめますので、購入を検討中の方の参考になればと思います。
また、これまでに筆者が使用した家庭用機器(サーリオ、ドライオニック等)とも比較しているので、他の機器の特徴も知った上でじっくり購入検討してみてください。
ダーマドライ(Dermadry) の効果【1年使用レビュー】

1ヵ月経過したあたりから発汗量が緩和
手、足、脇汗の治療が可能なダーマドライですが、まずは様子見で手の治療に専念することに。
結論から先にお話しすると、レベル3の僕の手汗にも一定の効果がありました。具体的な効果の現れ方についてこれからまとめていきます。
まず、説明書に記載のとおり、1日20分間(10mA前後)の治療を毎晩お風呂上りに続けてみました。初日は様子見で10mAに設定し、その後、11mA、12mAと少しずつ電流を上げつつしばらく継続。
すると、4週目に入ったあたりから明らかに発汗量が減っていることが実感できました。

この時点で汗が滴ることが無くなっていたので、レベル3→レベル2程度に緩和していたと思います。ちなみに、見た目でわかる変化は特にありませんでした。
初期の効果が出るまで時間がかかることは説明書にも記載されていますが、正直「これ本当に効果あるのかな?」と不安になることもしばしば。根気よく続けて本当に良かったです。
2ヶ月目からは1日おきの治療で効果が持続
初期治療が終わったので、説明書の治療計画に記載されているとおり治療頻度を「毎日」→「週3回」に変更。

その後は、週に3回、20分間の治療でサラサラの状態を維持できるようになりました。(電流は最大の15mAに設定)
自宅で治療が完結してしまったので、通院でイオントフォレーシスを受ける必要が全くなくなりました。1週間のうちのたった3回、好きなタイミングで治療することで効果が持続するのは本当に快適すぎる。。
指先は効果が出にくい?
レベル3の手汗にもしっかり効果があったダーマドライ。手のひらは比較的効果が出やすいのですが、指先だけなかなか効果が見られなかったので、ダーマドライのサポートに相談をしてみました。
すると、やはり「手のひらに比べて指先から付け根にかけては、制汗効果が出にくい」という答えが返ってきました。ただ、その対策として「指だけ水につけることで、重点的に治療ができる」とのことだったので、早速試してみました。
普段の週3回の治療とは別に、同じく週3回指だけを集中的に治療した結果、指先から付け根にかけてしっかり発汗が止まりました。
ちなみに、ドイツ製のサーリオの場合は指先への効果も高く、わざわざ別々で治療をする必要がなかったので、ぜひこちらのレビューも参考にしてみてください。ダーマドライよりも高額にはなりますが、僕と同じように滴るレベルの手汗の場合は、サーリオをおすすめしています。

足裏の治療は根気が必要?
ダーマドライは、手と同じ要領で足にも使用できます。
ただ、足裏は手のひらに比べて皮膚が厚い分、完全に発汗が止まるまで最低でも2ヶ月はかかります。
僕の場合、電圧25mAと最大に設定し、2ヶ月半続けてようやく発汗が治まりました。
それから、足の側面部分は完全に水に浸かりきらないので、体感的には60%くらいの効果しか得られません。
また、トレイが大きくて元々2つに分かれているサーリオは、↓の写真のように手足同時に治療ができます。ダーマドライだとこれが難しいので、やっぱり手足両方の治療は根気が必要ではありますね。

イオントフォレーシス特有の「ビリビリ感」は?
イオントフォレーシスは、微弱電流を皮膚に流し込んで汗腺に蓋をする療法です。
つまり、皮膚に電流を流すわけなので、少なからず刺激を伴います。
とはいえ、ビリビリと強い電流に耐える必要はなく、じんわりと微弱電流を感じる程度なので治療中のストレスはさほど大きくありません。
また、ダーマドライは従来機と違って電圧を1mA単位で細かく調整できます。これがほんとにありがたい。

最初は5mA程度からスタートして、耐えられる範囲で少しずつ電流を上げていくことをおすすめします。サポートによると、電流値を高く設定するほど効果が高まるといったことはないようなので、あくまで耐えられる範囲で行ってください。
注意点として、すり傷やさかむけがある場合はすごく染みるので、必ず絆創膏やワセリンで覆ってから使用してください。
脇用パッドの効果も試してみた
手足の治療がひと段落ついたので、先月から脇用パッドでの脇汗治療もはじめてみました。

使い方は簡単で、まず本体と脇用電極板を繋ぎます。その電極板を水で濡らした専用カバーに入れて、両脇に挟むだけ。
電源が入った状態で両脇に挟むと、自動的に電流が流れて治療がスタートします。
治療手順は手のひらと同じです。
最初の数週間は15分に設定して毎日治療し、一度発汗が止まったら週おきの治療で効果が持続します。
市販の制汗剤でほとんど効果が得られなかった僕の脇汗も、使用開始から4週目にはピッタリ止まりました。以降、週に3回15分間の治療でサラサラの状態をキープできています。
効果の現れ方は、手のひらのように徐々に発汗が和らいでいく感じではなく、ある日突然全範囲の発汗がピタっと止まるような感じでした。
刺激に関しては手足とさほど変わらず。皮膚の薄い脇下は結構ビリビリくるのかな〜と覚悟していましたが、じんわり熱を感じる程度でストレスなく治療できています。
ダーマドライとサーリオの購入で迷っている方へ

“レベル2以上”ならサーリオがおすすめ
ダーマドライとサーリオには、どちらも3ヶ月以上の全額返金保証があります。ですので、僕は両方の機器を取り寄せて実際に違いを比較してみました。
どちらも一定期間使って比べてみたところ、やはり高価なサーリオの方が制汗効果、使いやすさ、続けやすさの三点で優れていました。また、消耗部品がないため、維持コストがかからない点もサーリオのメリットといえるかと思います。

ですので、季節や緊張に関係なくじんわり手が湿っている、もしくは僕と同じように滴る手汗に悩んでいる方には、サーリオのご購入をおすすめしたいです。初期費用こそ高額にはなりますが、長期間使用する前提なら、効果が高くて買い切りのサーリオが一番経済的ともいえるので、ぜひ検討してみてください。
”なるべく初期コストを抑える”ならダーマドライ
前述のとおり、ダーマドライはレベル3の僕の手汗にも一定の効果がありました。あくまで感覚値ですが、レベル1(緊張した時に手が湿る)程度であれば十分ダーマドライの効果で満足できるはず。
サーリオを除くイオントフォレーシス機器としては、ダーマドライ一択と言い切ってしまっていい品質なので、はじめて電気治療を始められる方にもぜひおすすめしたいです。
ただ、輸送費高騰の影響で値上がりしてしまった現在は、ダーマドライとサーリオの価格差がそこまで大きくありません。今すぐにでも自宅で電気治療をはじめたいという場合は、もう+1〜2万円出して維持コストがかからないサーリオを購入しておくのも選択肢なのかなと思います。
自宅用イオントフォレーシス機器4種類比較
前述のとおり、僕はこれまで4種類の主要イオントフォレーシス機器を試しました。
すべて3ヶ月以上使用したので、それぞれの特徴を表にまとめてみました。
製品名 | サーリオ | ダーマドライ | Iontoderma | ドライオニック |
外観 | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
製造国 | ドイツ | カナダ | カナダ | アメリカ |
価格 | 89,800円 | 79,999円 | 約43,000円 | 約25,000円 |
電極板の素材 | シリコン | アルミニウム | アルミニウム | アルミニウム |
制汗効果 | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
効果が出るまでの目安期間 | 1週間 | 1ヶ月 | 1ヶ月 | 1ヶ月 |
制汗後の治療頻度 | 週1回 | 2日に1回 | 毎日 | 2日に1回 |
1度の治療時間 | 10分(手足同時治療可) | 20分 | 20分 | 30分 |
電流の向き | 自動変更 | 自動変更 | 手動変更 | 機能なし |
皮膚への刺激 | 弱 | 強 | 中 | 強 |
定期交換が必要な部品 | スポンジ | 電極板・タオル | 電極板・パット・コード | 電池・フェルト |
注文言語 | 日本語 | 日本語 | 英語 | 英語 |
到着日数 | 約5日(Urgent速達便) | 約7日 | 約10日 | 約7日 |
返金保証期間 | 100日間 | 90日間 | なし | なし |
総合評価 | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
改めて比較してみると、やはり最も高価なサーリオがすべての項目で優れています。まずサーリオと他3機器の大きな違いは、電流を通す電極板の素材。
ダーマドライを含む3機器はアルミニウム製なのに対して、サーリオはシリコンが採用されています。
アルミニウムの3機器は効果の現れ方、価格が似たり寄ったりで、シリコンのサーリオだけ効果、コストともに頭ひとつ抜けているような感じです。
前述のとおり、これといった消耗部品がない点もサーリオの特徴。家庭用機器は長期間の使用が前提になるので、やっぱり効果が高くて買い切りのサーリオが一番経済的なのかなと思います。
また、100日間の返金保証、5年間の故障保証と保証が手厚く、日本人のカスタマーと連絡を取れる点でも安心感があります。
一度購入すると長く使い続けるものだと思うので、最初に性能の良いサーリオを購入しておくのが間違いないかなと思います。(4台目でやっとサーリオに行き着いた僕が言うのも何ですが…)

サーリオは、日本版サイトから購入できる点も安心!
ダーマドライ(Dermadry) の口コミまとめてみた
実際にダーマドライを一定期間使用された方のSNS上の口コミをまとめてみました。
Twitterのダーマドライの口コミツイートを見てみると、皆さん一定の効果を実感されているようです。上記のアンケート結果にもありますが、全体的な口コミ評価も”効果に満足できた人が6割、そうでなかった人が4割”といったバランスでした。
緊張した時に少し湿る程度であればダーマドライで充分止められるけど、レベル3となるとあまり効果が見られないケースもあるみたいですね。
また、「毎日使用したことで手が荒れた」といった声もちらほらありましたが、やはり肌質によっては電気治療の継続は負荷がかかるようです。このあたりも含めて、より制汗効果が高くて皮膚への負担が最小限のサーリオの方が継続しやすいのかなと思います。
ダーマドライ、サーリオに限らずですが、口コミを見て改めてイオントフォレーシス治療のこれからの可能性を感じました。欧米ではメジャーな治療法のようですが、日本ではまだまだ普及していないのでもっと多くの人に知ってもらいたいですね。皮膚科や呼吸器外科を受診すると、真っ先にETS手術を勧められるケースも多いですが、リスクが一切ない家庭用機器で自宅治療する方がよほど安全で確実だなと…。
SNSでよく見かける疑問に答えてみた
最後に、SNSなどでよく見かけるダーマドライに関する疑問について答えてみました。購入を検討中の方の参考になれば幸いです。
- 商品が届くまでの日数の目安は?
-
カナダから速達便で発送されるので、3~5日前後で商品が届きます。
- 消費税はかかる?
-
国外品のため、消費税はかかりません。
- 注文や問い合わせは日本語でできる?
-
はい。購入後も、日本人のカスタマーとやり取りが可能です。
- 説明書は日本語?
-
日本語のユーザーマニュアルが同梱されます。
- 痛くない?
-
ダーマドライは、1mA単位で細かく電圧を調整できるので、無理のない範囲で使用する事ができます。最初は、5mAから始めてみてください。すり傷がある場合は、患部にワセリンを塗ってから使用してください。
- 一時的に発汗量が増えることがある?
-
口コミを見ていると使い始めて数日は一時的に発汗量が増すケースがあるようです。数週間使用すると、次第に汗腺が窄まり発汗が止まります。
- 水の代わりにお湯を使っても良い?
-
はい。僕自身、ぬるま湯で使用していますが問題ありません。
- ダーマドライを使えない人は?
-
お子様
妊娠中
ペースメーカーを付けている。
大きな皮膚欠陥、傷があってワセリンを覆うことができない場合。
多発性神経障害など、手足の感覚機能に欠陥がある。
動悸(不整脈)を持っている。
ICD植込み型除細動器使っている。
発作混乱(てんかん)を持っている。
悪性疾患をもっている。
重症の局所炎症、または血栓症(凝血)。
厳しい血管障害を持っている。
痴呆症
金属を含む子宮内ペッサリーを付けている。
金属製の移植物がある - ダーマドライとサーリオどちらを購入するべき?
-
上記のとおり、汗が滴るレベル3ならサーリオ、じんわり水滴ができるレベル2以下であればダーマドライをおすすめしています。
さいごに
というわけで、今回はダーマドライを1年間使用した感想、これまでに使用した自宅用イオントフォレーシス機器との比較をしてみました。改めて特徴をおさらいすると…。
- レベル3の手汗にも一定の効果あり
- サーリオ以外のイオントフォレーシス機器の中では一択
- レベル3ならサーリオがおすすめ
前述のとおり、ダーマドライはレベル3の僕の手汗にも一定の効果があります。あくまで感覚値ですが、レベル2(緊張した時に水滴ができる)程度であれば十分ダーマドライの効果で満足できるはず。
サーリオを除くイオントフォレーシス機器としては、ダーマドライ一択と言い切ってしまっていい品質なので、はじめて電気治療を始められる方にもぜひおすすめしたいです。
今回は以上です。「ダーマドライ(Dermadry) の口コミ・効果を検証!【1年使用レビュー】サーリオとも比較」でした。




Message